2008年4月24日木曜日

変えてゆく勇気 上川あや著

著者からのコメント:本当に困っている人こそ、声を上げることが難しい。それが「性同一性障害」を抱えて生きてきた私の実感です。27歳まで「男性」として暮らし、30代に入り「女性」として生きるようになりました。男性の身体を持って生まれましたが、幼い頃から自分を男と思えませんでした。自分らしく振舞えば「男らしくない」と非難され、好きになるのはいつも男性。そんな自分が自分でも理解できず、誰にも相談できずに自分の心を偽って生きていました。世間は典型的であることを是とする空気に満ちていて、世間の「フツウ」から外れることが恐ろしかったのです。そんな私が、どのように「自分」を取り戻し、地方選挙に立候補するに至ったのか。この本では、まずそんな私の体験をつづっています。また、顔を出して活動するようになってから、性的少数者に限らず、社会にはさまざまな立場の少数者がいて、かつての私と同じように声も出せずに暮らしていることを知りました。とことん困って苦しんで、模索を繰り返した今、私が感じるのは、この社会では「声を上げないといないことにされてしまう」現実です。黙ったままでは状況は変わりません。本の後半では、埋もれがちなニーズを掘り起こすことで生まれる実際の変化と、効果的に声を上げ、社会を変えてゆくヒントについても触れています。一歩を踏み出すことはたしかに勇気のいることです。でも、声の上げ方を工夫することで、必ず応えてくれる人に出会えるというのも私の実感です。「この社会も、まだまだ捨てたものではない」。本書を読んで、少しでもそんな気持ちになっていただけたら、著者としてそれに優る喜びはありません。(amazon.co.jpより引用)

政治動態分析入門という授業の参考図書として読んだのですが、社会における少数派と多数派の関係について考える上でとても参考になりました。



本の持ち主: sayaka
貸し出し状況:貸し出し可能

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